基礎・地盤の用語

軟弱地盤:ナンジャクジバン

地層が泥土、腐植土などで構成されていたり、沼や海岸を埋め立てた土地。軟弱地盤に家を建てると不同沈下が起きたり、地震の際、家が大きく揺れる傾向があるので、地盤改良を実施する。

 

不同沈下:フドウチンカ

建物が斜めに傾くようにふぞろいに沈むこと。軟弱地盤が原因で、地盤改良や基礎工事が不完全だった場合に起きる。

 

地耐力:チタイリョク

地盤の強さのこと。地耐力によって、基礎の形もかわり、1平米あたり3トン以上の地耐力をもつ地盤なら布基礎、それより弱いならベタ基礎にして不同沈下を均等化させる。

 

地盤調査:ジバンチョウサ

家を建てる際、地盤が建築物を安全に支持可能か、どの程度の沈下が予想されるのか、支持できない場合は安全に支持できる方法を調べるために行う。方法には、ボーリング、サウンディング、サンプリング、室内土質試験などがある。

 

◎ スウェーデン式サウンディング方式

戸建住宅の地盤調査でもっとも一般的な試験方法。先端がスクリュー状になった鉄製の棒を回転貫入させ、土の固さや締まり具合を判定する。

 

◎ ボーリング調査

やぐらを組み、機械を使って地盤に深い穴を掘っていく地盤調査方法。広い土地が必要で、大掛かりな調査となり、日数、費用がかかる。マンションなどの大規模建築物で行われる調査方法。

 

表層地盤改良:ヒョウソウジバンカイリョウ

軟弱層が2メートルまでの場合に行う地盤改良のこと。軟弱な土にセメント系固化材などをいれて混合し、地盤の支持力を高める工法で、安定した地盤ができ、周辺の地盤沈下による浮き上がり現象が発生しにくくなる。

 

柱状地盤改良:ハシラジョウジバンカイリョウ

軟弱層が2メートル以上ある場合に行う地盤改良のこと。地盤にドリルで穴を空けながら、土と特殊セメントを注入、撹拌して固め、主要な柱の基礎下部分にコンクリートの杭を作り上げる工法。

 

切土:キリド

傾斜のある土地に建物を建設するとき、整地のために土を削り出すこと。

 

盛土:モリド

傾斜のある土地に建物を建設するとき、土を盛って土地を平らに整地すること。

 

根切り:ネギリ

基礎や地下構造物を作るため、地盤面下の土を掘削すること。

 

地業:チギョウ

住宅建築の基礎をつくる前に、割ぐり石などを敷きこみ地面を締め固めること。

 

基礎:キソ

地面と建物の間にある鉄筋コンクリート造の土台のこと。住宅の主な基礎には「布基礎」「ベタ基礎」などがある。

 

布基礎:ヌノギソ

建築物を支える逆 T 型をした基礎の一種で、良好な地盤で支持層が浅い場合に用いられる。

 

ベタ基礎:ベタキソ

基礎工事の工法のひとつで、建物下の地盤全体に鉄筋を配筋し、コンクリートを流し込んで造る。地盤に施行された鉄筋コンクリート面全体で建物を支えるので、地震や台風の力を効果的に地中に分散できる。たわみが少なく、不同沈下に対して優れた抵抗性を備えている。

 

防湿基礎:ボウシツキソ

湿気が多い場合に用いられ、基礎と基礎の間を薄い土間コンクリートで被覆し、湿気があがってくるのを防ぐ工法。

 

アンカーボルト

木造住宅で基礎部分と土台部分を接合するための L 字型のボルト。

 

ホールダウン金物

基礎から土台や柱が抜けないように、柱と土台を緊結するための特殊なボルト。

 

基礎パッキン

基礎天端と土台との間にはさみ込む樹脂製の部品のこと。

 

防腐・防蟻処理:ボウフ・ボウギショリ

シロアリの被害から住宅を守るために、柱や土台、根太など、土台の下端より約1メートルまで防腐・防蟻性のある薬剤を散布。約5〜10年ほどで効果が薄れるので、定期的に調査や薬剤散布する必要がある。