良い工務店の条件。
良い工務店の条件とは、誠実で忍耐強いことのような感じがします。あまり調子のいいことを言う人は、個人的には考えものです。こちらが言うことに対して、きちんと取り組もうという気持ちが感じられるかどうかが大切だと思います。
なかには、建築家と仕事をすることを嫌がる工務店もあります。これは建築家側に問題があります。まず建築家自身が、工務店にきちんと動いてもらう設計技術を身につけていなければなりません。建築家の質が問われるということです。そうでないと、建築家というのは、奇抜で個性的な見た目だけを重視したへんな建物を無理矢理つくらせる人、という間違った印象を工務店にも世間にも与えてしまうことになるからです。
また、しっかりした設計のもと、質の高い住宅を実現するには、その工務店に、相応の忍耐と犠牲を強いることになります。それをのりこえ、慣れてくると、難しい仕事なのに実に効率的に仕事ができる、たのもしい工務店になっていくのです。良い家をつくるには、建築家と工務店がものをつくる喜びを共有できるかにもかかってきます。そしてそのことを喜び、満足してくれる建主の存在も大切なのです。
少し話がずれてしまいましたが、良い工務店は質の高い建物を建てているか?ということも重要になってきます。やはり気持ちだけでは良い家は建ちません。相応の技術と気持ちが合わさってはじめて良い住宅が完成するのです。