壁紙の汚れは拭きにくいか?
織物壁紙は、衣類と同じように汚れを落とせます。紙壁紙や和紙は、拭き取ることができないのが大半です。
紙壁紙は、汚れがついたらシミになって残るものが多いです。ビニールクロスのように、簡単に拭き取れません。シミになった箇所が気になるのであれば、上から重ねて貼るか、張り替えるしかありません。しかし、数は少ないですが、紙壁紙の中にも、拭き取れるものや塗料で補修できるものもあります。
自然材料を使っているので、油などがつけばすぐシミになってしまうのは当たり前です。けれで、ビニールクロスに慣れていると、それに不満が出てきてしまいます。ビニールクロスは、汚れは拭き取りやすいが、染付いてしまった汚れや経年変化による劣化の汚さは、紙や布壁紙よりもひどくはないでしょうか? 紙壁紙や布壁紙に限らず、自然材料がもつ風合いや暖かさなどは、ビニールクロスにはないような良さがあります。つまり、どこに重点をおくのかによります。
和紙も、柿渋や松煙を染料としているものや、こんにゃく糊を塗ったものは、水に強く毛羽立ちにくいので、壁紙として使う場合、こうした和紙を選ぶといいでしょう。また、和紙はクロスのように静電気を発しないので、そもそも、ちりや埃がつきにくい性質があります。
近年の火災では、一酸化炭素やシアン化合物の煙で無くなる人が多いです。壁紙に、自然材料を使ったものを使うメリットはいろいろありますが、その中でもやはり、燃える時に有害ガスが出ないことは大きいです。ただし、自然材料を使った紙壁紙や布壁紙は、難燃剤などの添加物が入っていないものが大半なので、ホテルや病院、学校などでは、使えないこともあります。
せっかく自然材料の壁紙を使うのであれば、施行するときの接着剤にも、ホルムアルデヒドが出ないものを使わないと意味がありません。紙壁紙、布壁紙を扱うメーカーでは、専門の糊を合わせて販売しているところもあるので問い合わせるのもいいかもしれません。